個人サービスを作るコツ – 2007年 5月11日

今、個人発サービスがアツイ。字幕inSocialTuneコトノハなど人気サービスの一部には個人サービスが多い。その背景には、安い高性能マシン、何でも無料の開発環境、ウェブ上にある各種ノウハウ情報などがある。

個人的には、このような環境であれば、もっともっと個人発サービスが出てきてもよいと感じるのだが、それほどまで爆発的に増えているようには思えない。やはりそこには、誰でもできる超参入障壁の低い個人サービス、自由が多くなんでもできる個人サービスだからこその「自由の中の不自由」みたいなものがある。実際に作る時間を作るのは難しいし、開発をいつでもやめる自由もある。責任もない。飽きる。と現実にサービスを出すとなると大変なのである。

長々とひっぱったが、そんな個人サービスを作るコツを今までの経験から書き出してみた。

個人サービスをつくるコツ

1.ブラウザのホームページを自分の作っている最中のurlに
2.ドメインを絶対に取る。せめてサブドメイン
3.1週間以内に終わるようにする
4.100やりたかったら、まずはコアな部分だけ10つくる
5.内容よりも出す事を重視する
6.綺麗なコードなんて必要ない
7.デザインは先に作る
8.サービスに名前をつける

解説

1.ブラウザのホームページを自分の作っている最中のurlに
ブラウザのホームページを開発中サービスのURLにする。そうすることで、作っていることを忘れない。ブラウザを立ち上げた時というのは、大抵の場合、パソコン起動直後のため、肉体的・精神的にモチベーションが高い場合が多い。その状態に開発中サービスを見ることはかなり重要である。

2.ドメインを絶対に取る。せめてサブドメイン
ドメインを取ろう。バリュードメインであれば、750円/年で取得できる。せめて、サブドメインは用意しよう。そうすることで、作らなければならない(もったいないと思うから)状況ができる。

3.1週間以内に終わるようにする
人間は飽きやすい。このサービス面白そうだから作ろう!と思ったそのサービスは世界中できっと何百人もそう思っている。その中で実際に作る人も数十人くらいいるかもしれない。しかし、最後まで作りきれる人は数人いるかどうか。飽きないようにするため、時間がある時にまとめて作業したほうがよい。できれば、1週間以内である程度の形にできればよいと思う。

4.100やりたかったら、まずはコアな部分だけ10つくる
1週間で作ろうとすると、やりたいことの10%くらいしかできない。でもそれでよい。飽きる前に出すのが重要である。

5.内容よりも出す事を重視する
コアな部分以外の機能で時間を食いそうな場合は、まずは機能を削ってでも出す事。個人サービスで一番難しいことはリリースすることなのである。それを乗り越えれば、出してしまった責任感から出す前よりはモチベーションを維持して機能拡張していける。

6.綺麗なコードなんて必要ない
綺麗なコードなんてまったく書かなくて良い。動けばよい。乱暴な言い方をすると、セキュリティなんてほとんど気にしなくて良い。作ったサービスのうち使ってもらえるサービスになる確率は高くない。こんなことは、使ってもらってから初めて考えれば良い。多くの人に使ってもらえるサービスにさえなれば、大変さを苦とも思わないモチベーションが湧き上がる。セキュリティへの考慮・綺麗なソースコード、効率的な設計などに時間を取られるのはもったいない。それらはこだわればこだわるほど時間がかかる。

7.デザインは先に作る
デザインはできれば、先に作っておいたほうがよい。そうすれば、完成品のイメージが付きやすいし、作っていてデザインがあたっているのは気持ちよいからだ。

8.サービスに名前をつける
作るサービスに名前をつけるのは非常に重要だ。なんでもよいので、命名しよう。名前があるとモチベーションも高まるし、愛着ができる。実作業的にもタイトルロゴ作成時や各種プログラミング時に楽ができる。
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非常に個人的な主観でコツを列挙してみたが、他にもいろいろとあるかもしれない。皆さんも個人サービスを自分で作っていてコツなどがありましたら、逆に是非おしえてほしいです。

#2007-05-12追記
id:june29氏のコメントをみて、重要な8.を追加。

参考リンク
Itmedia:「1人で作るなら、一気にやるのが重要」SimpleAPI・伊藤まさおさん
個人でWebサービスを作るのに大変なこと
個人でネットサービスを運営するための5つのコツ(momose版)

カテゴリー:技術・開発