個人と戦うネット系企業の今後の方向性 – 2006年 3月25日

オープンソースのLinuxやApache、MYSQL、PHPなどのいわゆるLAMP環境はいまや当たり前に誰でも簡単に構築できる。AmazonWebServiceやGoogleAPIなどのウェブサービスを公開する企業も非常に多くなってきた。

こうなってくると、一昔前では何億円もかかっていたプロジェクトが、たった一人の個人が無料で実現可能になってくる。GoogleAPIを使った、○○検索エンジンやGoogleMAPを使った、○○地図サービスなんていうのは、一昔前では個人がやるなんて考えられなかった。

個人が簡単に、企業と太刀打ちできるサービスを立ち上げられる環境になってくると、今までプロジェクトを作って、お金をかけてネットサービスを作っていた会社が進む方向性が気になる。


考えられる道として、以下の3つがあると思う。

①個人と同じ土俵でとことん戦う

個人でできることが増えたとはいっても、ネットのプロであるネット系企業社員軍団と個人では、発想のレベルや技術力が違うかもしれない。個人と同じものを使って、同じ土俵で戦う戦略も考えられる。

例1:サイバーエージェントのオールナビプロジェクト
例2:はてなのはてなマップ
例3:比較.comのサービス全般

②個人ではできないサービスで戦う

個人ではまだまだ出来ない舞台というのがネットでは多くある。それはサーバの数やネットワーク的な負荷かも知れないし、お金かも知れないし、信用力かも知れない。そういった土俵に戦いの場をうつす戦略も考えられる。

例1:macのiTuneMusicStore(信用力とお金などなどが無いと無理。)
例2:Yahoo全般(信用力やハード、お金など個人では無理)

③土俵から降りて違う舞台を探す

もうネットの世界は個人にまかせて、さようなら。というのもありかもしれない。

例1:日立造船の旅の窓口売却。楽天へ売ってネットからさようなら。

ちょっと大げさかも知れないが、個人が大企業と本当の意味で同じ土俵で戦える日は遠くない気がする。

カテゴリー:コラム